紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いは?特徴やメリット、デメリットを解説
あなたは日焼け止めの成分を見た時に「紫外線吸収剤と紫外線散乱剤って何が違うんだろう?」と思ったことがあると思います。
実は全然違うのです。
今回はあなたの疑問を解決して、日焼け止めを選ぶときに必ず役立つ情報を教えます。
目次
■紫外線吸収剤と紫外線散乱剤
私たちが普段使用している日焼け止めには「紫外線吸収剤」や「紫外線散乱剤」という成分が入っているのをあなたはご存知ですか?
いずれも、紫外線ダメージから肌を守るために必要な成分なのですが、それぞれの働きやメリット、デメリットは違ってきます。
また、肌質によって合う成分、合わない成分もあります。
そこで今回は、あなたのために紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いやそれぞれの特徴についてご紹介します。
●紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の特徴について
紫外線を浴びた肌は、日焼けやシミ・そばかす、またシワやたるみを引き起こします。
こうした紫外線ダメージを防ぐために、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤は大活躍!
紫外線吸収剤は紫外線を吸収し化学反応を起こして放出させる働きがあり、紫外線散乱剤は紫外線を跳ね返す働きがあります。
とはいっても、何が何だかよくわからない!という人もいるでしょう。
・紫外線吸収剤の特徴について
まず、紫外線吸収剤は紫外線エネルギーを一旦吸収させたあと、化学反応を起こすことで熱や赤外線に変え、体外へ放出させます。
こうすることで、紫外線エネルギーを「無駄遣い」するんです。
もともと肌にダメージを与える紫外線エネルギーを、紫外線吸収剤が無駄遣いしてくれることで肌への浸透を防いでくれるというわけなのです。
・紫外線散乱剤の特徴について
また、紫外線散乱剤は肌の表面に細かな粒子の膜(白色顔料)を作り、この粒子が紫外線そのものを反射させ肌への浸透を防いでくれます。
白色顔料は化粧下地やファンデーションでも使用されており、光を飛ばすことで肌を明るく見せてくれる効果があるんです。
●紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いやメリット・デメリットについて
このように、同じ紫外線防止効果でも違う働きをする二つの成分。
そこで、それぞれの違いやメリット・デメリットについてご紹介します。
【肌の負担】
吸収剤→×
散乱剤→◯
【使用感】
吸収剤→さらさら
散乱剤→白浮きしやすい
【持続力】
吸収剤→△
散乱剤→×
・肌への負担
まず肌の負担について。
紫外線吸収剤は、前述の通り化学反応を起こして紫外線エネルギーを放出させます。
そのぶん肌にとって負担がかかりやすくなっているのです。
それに比べ、紫外線散乱剤は紫外線エネルギーを反射させるので肌に負担があまりかからないのです。
日常使いや、敏感肌の人は紫外線散乱剤が入っている日焼け止めがおすすめです。
・成分の使用感
次に使用感について。
紫外線吸収剤の入っている日焼け止めは、白浮きしにくくテクスチャー(伸び)がいいのが特徴です。
ジェルタイプやローションタイプの日焼け止めは、たいてい紫外線吸収剤が入っているんです。
このため肌に塗りやすく、ストレスを感じにくいんです。
それに比べ、紫外線散乱剤の入っている日焼け止めは、白浮きしやすくテクスチャーが重たいのが特徴です。
伸びが悪く、肌にのせて重たく感じてしまうことも。
なので、結果的に使用量が多くなり、消費が早いんです。
「塗ってる感」を嫌う人には向いていないでしょう。
・成分の持続力
最後に持続力についてです。
紫外線吸収剤が入っている日焼け止めは、比較的SPF値が高いものが多いです。
なので、長時間紫外線ダメージから肌を守ってくれるんですね。
とはいえ、常に化学反応を起こし続けているわけですから徐々に紫外線防止効果がなくなってしまうのも事実です。
できれば1日のうち1回は塗り直した方が良いでしょう。
また、紫外線散乱剤は肌に負担が掛からない分、紫外線防止効果が持続しないというデメリットがあります。
このため1日のうちに何度も塗り直しが必要となります。
●日焼け止めはどう選ぶべき?
自分にあった日焼け止めを選ぶためにはどう見分ければよいのでしょう?
まず、日常使いには紫外線散乱剤配合の日焼け止めがおすすめです。
また、レジャーシーンや旅行などで長時間紫外線に当たってしまう場合は紫外線吸収剤配合の日焼け止めを使うと良いでしょう。
とはいえ、刺激に弱い超敏感肌の人には、紫外線吸収剤も紫外線散乱剤も入っていない日焼け止めもあります。
超敏感肌の人や赤ちゃんには「無添加」の日焼け止めを選ぶようにしましょう。
■さいごに
いかがでしたでしょうか?
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の特徴やメリット、デメリットについて解説してきました。
簡単に説明するならば
日常使いは、紫外線散乱剤
レジャーや旅行などの長時間の肌露出があるならば紫外線吸収剤
敏感肌やアトピー肌なら両方とも入っていない無添加、ノンケミカル
という形で覚えておくと便利です。
これはあくまで一例なので実際に付けてみて自分にある日焼け止め成分を選んでみてくださいね。
おしまい
参考記事になります。合わせて御覧ください。
紫外線吸収剤とは?その成分のメリット、デメリットを解説します
紫外線散乱剤とは?その成分のメリットとデメリットを解説します